「民間施設編」5種類の介護施設の特徴をわかりやすく解説します!

介護施設で働いてみたいと求人を見た時、様々な施設があり違いが良くわからず迷ってしまう方も多いでしょう。ひとくちに介護施設と言ってもその種類は沢山あり、業務内容、必要なスキル、給与なども違います。

介護施設は大きく「公的施設」と「民間施設」に区分することができますが、今回は民間施設の特徴といくつかある民間施設の種類を解説します。介護職のなかでも介護施設で働きたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

なお公的施設の特徴と種類については、こちらの記事を参照ください。

「公的施設編」4種類の介護施設の特徴をわかりやすく解説します!
公的な介護施設である特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、ケアハウスの仕事内容を解説します。それぞれで業務内容が異なるため、得られる経験も変わってきます。各施設の特徴を知ることで、介護職として働くイメージがしやすくなるでしょう。
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「民間施設」の特徴と5種類の介護施設

民間施設は民間企業や社団法人が運営している介護施設です。公的施設に比べて入居条件が緩やかなため、自立の方から要介護の方まで幅広く入居しています。設備も利用料もさまざまなので、利用者が経済状況やニーズに合わせて選択します。

民間施設の主な種類は以下の5種類です。

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • 健康型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • グループホーム

就職先を決める際に気に留めておきたいのはその施設の理念です。運営している企業によって施設の理念やスタッフの雰囲気、業務内容はさまざまです。自分の価値観にあっているか働きやすそうな雰囲気であるか調べておくと良いでしょう。

介護付き有料老人ホーム

原則60歳以上の要介護者が入居していますが、施設によってはそれに限らない場合もあります。24時間体制で生活援助と介護サービス、リハビリなどを提供する施設です。

施設によって独自のサービスを行っており、医療サービスに力を入れたり娯楽設備を充実させたりとさまざまな付帯サービスをすることで差別化をはかっています。そこで共通して重要視されるのはサービスの満足度です。そのためスタッフには、質の高い介護力や接遇マナー、コミュニケーション力を求められます。施設の特色をきちんと理解して自分にあった施設を選択しましょう

介護付き有料老人ホームは夜勤があるため給与も比較的高い傾向が見られます。また施設によっては、昇給や資格取得のサポートがあるのでステップアップを考える方には良い環境と言えます。

住宅型有料老人ホーム

介護の必要がない人から軽めの要介護度の高齢者が入居しています。食事や掃除などの生活支援に関するサービスが主な仕事です。介護が必要になった利用者は外部の訪問介護などの介護サービスを利用しながら生活するのが一般的です。

自立した方が入居しているため利用者と長く関わることができ、信頼関係を築いた上で利用者に寄り添ったケアができるというメリットがあります。負担が多めな身体介護のような仕事より、利用者一人ひとりとのコミュニケーションや関わりを大切にしたい方におすすめの施設です。

介護付き有料老人ホームとの違いは24時間体制のサービスがない点と介護サービスを直接提供していない点です。よって夜勤もなく身体的な負担は比較的少ないというメリットはありますが、給与はダウンしてしまいます。

健康型有料老人ホーム

介護の必要のない自立した高齢者のみが対象で食事等のサービスをします。利用者が日常生活を楽しくアクティブに過ごせるように設備を整えている居住施設です。介護が必要になった際は契約を解除し退去する決まりになっています。

食事等のサービスのほかに、レクリエーションや安否確認といったサポート対応もします。利用者が安心安全で健康的に楽しいシニアライフを送れるよう支えるのが仕事です。

身体介護を行うことはありませんが、生活支援や日々のイベントやレクリエーションを通じて利用者の心に寄り添ったサービスをすることができます。イベントやレクリエーションが好きな方、人との関わりを大切にしたい方に向いている施設です。

サービス付き高齢者向け住宅

自立から要介護度の低い高齢者まで幅広い人を対象としたバリアフリー構造の住宅です。介護士や看護師などの有資格者が常駐していますが、24時間体制ではない場合が多いのが特徴です。

主な仕事は安否確認と生活相談で、最近では介護を提供する施設もあります。しかし基本は介護サービスを必要とする場合、外部の訪問介護サービスを利用してもらうのが一般的です。

サービス付き高齢者住宅はこれから需要がますます増え、それに伴い多様化が進むと言われています。自立から要介護度が低めの方までさまざまな方が入居されるので、コミュニケーション力も重要になってきます。その場その方にあった柔軟な対応が求められるので、体力に自信はないけれど対応力を磨きたいという方におすすめです。

グループホーム

認知症の方5〜9人程度少人数でユニットを作り、専門職員のサポートのもと共同生活をする施設です。要支援2以上、原則65歳以上で認知症を発症しているのが入居条件です。24時間体制での見守りと介護が必要になるので夜勤があります。

生活援助と身体介護を必要に応じて行いながら、自分でできることは利用者自身にしてもらうというスタンスでケアします。グループホームは利用者の認知症の進行を遅らせて、機能維持をするという役割があるため、料理や掃除、洗濯などの家事を分担して利用者自身にやってもらい、スタッフはさまざまな手助けをするのが主な業務です。

グループホームはコミュニケーションをとる機会が多い職場です。利用者の中にはスタッフとの会話を楽しみにしている方もいます。また利用者の体調や気持ちを把握しその都度適切な対応をとる必要があります。高いコミュニケーション力と臨機応変な対応力がある人に向いているでしょう。

まとめ

今回は民間施設5種類を解説しました。民間施設は何よりも利用者と家族のサービスに対する満足度が重要視されます。そのためには、自分の価値観に合って自分の適性に合った環境で働くことがポイントになります。施設ごとの特徴を掴んで自分に合った施設選びの参考にしてください。

シン

介護福祉士として特別養護老人ホームに10年勤務。介護職としてフルタイムで働きながら、介護に関する情報発信を行っている。介護現場ではひとりひとりの個性を大切にする個別ケア、利用者の1日の生活を可視化して最適なケアの検討を行う24時間シートの導入を推進。現場目線の実態に即した情報発信を得意としている。

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