「公的施設編」4種類の介護施設の特徴をわかりやすく解説します!

介護職として働き始めようと求人を見た時、様々な施設があり迷ってしまう方も多いと思います。ひとくちに介護施設と言ってもその種類は沢山あり、業務内容、必要なスキル、給与なども違います。

この記事では介護施設の中でも「公的施設」に区分される施設の特徴を分かりやすく解説します。介護職のなかでも介護施設で働きたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

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介護施設の種類は大きく「公的施設」と「民間施設」の2つに分かれる

たくさんある介護施設ですが、まずは公的施設と民間施設の2つに分けることができます。公的施設は介護保険施設とも呼ばれ、主に国や地方自治体などの公的な団体が運営しているものです。一方で民間の企業が運営している施設を民間施設といいます。

この記事では公的施設の特徴と4種類の介護施設をそれぞれ解説していきましょう。

「公的施設」の特徴と4種類の介護施設

公的施設は国の補助金を受けて社会福祉法人などの公的な団体が運営しています。介護度が高い方や低所得者の介護や支援などを優先的に行う特徴があります。

公的施設の主な種類は以下の4種類です。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • ケアハウス

どの施設も入居型の施設のため、24時間体制のケアになり夜勤があります。

夜勤はきついというイメージがあるかもしれませんが、公的施設は運営母体が安定しているため福利厚生が手厚く、夜勤手当がつき比較的高めの給与をもらえるというメリットがあります。

 

各施設の特徴を解説していきましょう。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは略して「特養」と呼ばれます。看取りまでケアできるのが特徴で、利用者一人一人とじっくり向き合って長期的な介護ができる施設です。

入居条件は以下の通りです。

  • 原則65歳以上
  • 原則要介護3以上

24時間見守りや介護が必要な寝たきりの方や認知症の方など、比較的状態の良くない方が多いのが特徴です。

介護職または看護師が、利用者3人に対して1人以上の配置が決められています。しかし実際特養では利用者の介護度が重度なこともあり、利用者に対してスタッフが少ないと感じられる傾向にあります。

仕事内容は身体介護や生活支援、リハビリのサポートなどあらゆる身の回りの支援です。要介護度の高い利用者と向き合って長期的な介護をしていので、高い介護スキルや経験を身につけることができます。

また特養の介護職の平均給与は施設勤務の介護職の中では高いので、給与アップを狙って転職をするのならおすすめの施設です。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、通称「老健」と呼ばれています。病院を退院後すぐに自宅で日常生活を送ることができない要介護1以上の高齢者が入居対象です。在宅復帰のためのリハビリを重視している施設で、入居期間が数ヶ月と決まっているため利用者の入れ替わりが早いのが特徴です。

介護職または看護師が、利用者3人に対して1人以上配置されます。

仕事内容は、身体介護、付き添いや見守りなど生活を送る上での必要な支援です。常に日常生活への復帰に向けたサポートを他の職種と連携しながら行います。リハビリ職や看護師と連携することで、多様な視点から介護を学び、経験やスキルを身につけることができます。

入居期間が決められているため、人の入れ替わりが多くたくさんの利用者との出会いがあります。新しい人と出会うことが好きで、コミュニケーション能力の高い人におすすめです。給与面でも特養に次いで平均給与が高いのが特徴です。

介護療養型医療施設

病状は安定しているけれど医療が必要とされる要介護1以上の人が入居の対象です。他の施設と違い、医師や看護師とともに医療的介護やリハビリ、身体介護をする長期療養型の施設です。

介護職または看護師が利用者6人につき1人以上の配置が定められています。

通常の介護はもちろんですが、医師や看護師などの医療従事者が全体の割合で多いので医療依存度の高い方に向けた介護を経験することができます。専門的な介護を経験してキャリアを積みたいという方にはおすすめの施設です。

2024年3月末には介護療養型医療施設は廃止されることが決まっており、介護医療院という施設が同じような役割を担います。

 ケアハウス

ケアハウスは介護度が低めの方向けの低価格な介護施設です。自立した生活に不安のある高齢者向けとなっています。一般型と介護型のケアハウスがあり、一般型のケアハウスは60歳以上(夫婦はどちらが一人)が入居条件で、生活援助が主な業務内容です。

介護型ケアハウスの入居条件は原則65歳以上で要介護1以上です。同じ公的施設の特養よりも介護度が低めとなっています。

仕事の内容は以下の通りです。

  • 生活援助
  • 介護度に応じた介護
  • リハビリなどのサポート

ケアハウスの職員配置は介護職または看護師が要介護者の利用者3人につき1人以上と定められています。

ケアハウスは、利用者とのコミュニーケーションを取ることが大切になるので、人と関わるのが好きな方におすすめです。経験を積みながらスキルアップしていこうと考えている方には良い環境でしょう。

まとめ

たくさんある介護施設の中の公的施設を4種類ご紹介しました。それぞれの施設の特徴を知ることで、介護職として働くこともイメージしやすくなります。

公的介護施設でも、業務内容も違えば得られる経験も違ってきます。将来的にどんなスキルアップを考えるのか、自分の適性はどうかなどを考える上で参考にしてください。

シン

介護福祉士として特別養護老人ホームに10年勤務。介護職としてフルタイムで働きながら、介護に関する情報発信を行っている。介護現場ではひとりひとりの個性を大切にする個別ケア、利用者の1日の生活を可視化して最適なケアの検討を行う24時間シートの導入を推進。現場目線の実態に即した情報発信を得意としている。

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