研修で法人内の他の施設の見学に行ってきたよー。特養のウチとは違ってクッソ楽そうだったよ。
行ってきたのって有料老人ホームでしょ? 場所によってはウチより楽に見えるかもね。
あ、報告書よろしくね。当然、勤務時間内で。残業は認めんよ? 時間外でやるならタイムカード切ってからね。
施設の種類と特徴の違いを教えてあげるから、報告書がんばって。特養のウチと、研修先の有料の違いが分かれば報告書も書きやすいでしょ?
いくよー。Here we go!
これから入居型介護施設の種類による特徴の違いについて詳しく解説します。
入居施設での勤務経験のある人は、自分が働いている施設に関しては何となくわかるかもしれません。
しかし、自分が働いたことのない介護施設に関しては、わからない事の方が多いのではないでしょうか?
そもそも入居系の介護現場で働いたことのない人からすれば、全くの未知の領域かもしれません。
この記事は以下の疑問を解決するために書きました。
- 入居施設による特徴の違いとは?
- どんな利用者がどの施設を使っているのか?
この記事を読めば介護施設の種類と、特徴の違いについての理解を深めることができます。
それぞれの介護施設の特徴の違いがわかれば、自分の施設が何を得意としており、どのような介護を展開する事が求められているのかがわかるようになるでしょう。
自分が働いたことのない施設の特徴について理解を深めることで、介護職員としてケアの視野が広がり、より多くの側面からケアについて考えることができるようになります。
それでは介護施設の種類と違いについて、簡潔に説明していきますので、どうぞ最後までお付き合いください。
入居施設の種類による特徴の違いとは?
入居型の施設に共通する大きな特徴は、利用者が日中、夜間共に施設内で生活をするということです。
つまり入居型の施設では、夜間も介護サービスを提供しなければなりません。
そのため、夜間は夜勤の職員が介護を行うことになります。
夜勤を行うと夜勤手当が付きますので、夜勤に多く入れれば給料が多くもらえます。
ただし夜勤は生活スタイルに影響が出ますし、身体的にも負担の大きい業務です。
夜勤を行うかどうかはご自身の環境や体力と相談して決めると良いでしょう。
入居型の介護施設5種を紹介
入居型の施設には特別養護老人ホームやグループホームといった施設があります。
施設形態によって利用者の状態や、施設の方針が大きく変わってきます。
これから5種類の入居型介護施設について個別に簡潔に説明します。
- 特別養護老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム
- 介護老人保健施設
- サービス付き高齢者向け住宅
- グループホーム
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
特別養護老人ホーム
社会福祉法人が運営している公的施設。
建設には自治体からの認可が必要であり、基準が厳しい。
比較的低料金で24時間体制の介護を提供する終の棲家。
施設の目的
身体、精神の著しい障害のため、常時介護を必要とする要介護者を受け入れる。
日常生活に必要なサービスを提供する。
利用者の特徴
入居の条件は原則として65歳以上、要介護3以上。
自宅では生活できない、状態の悪い人が入居する傾向が強い。
介護付き有料老人ホーム
民間企業の運営が主体。建築には自治体からの認可が必要であるが、基準が甘い。
特別養護老人ホームと同様に24時間体制の介護を行う終の棲家。
施設により提供するサービスや料金設定が大きく異なる。料金設定は特別養護老人ホームより高い。
施設の目的
在宅での生活が困難となった人を受け入れ、日常生活に必要なサービスを提供する。特別養護老人ホームよりも手厚い介護を行う傾向が強い。
利用者の特徴
入居の条件は施設により様々であり、施設ごとに特色が変わる。
重度の人を優先して受け入れる施設もあれば、軽度の人しか受け入れない施設もある。
有料老人ホームは略して「有料」って呼ばれることが多いよ。有料は施設によって特色が全く違うから、一概に「こういう施設だ」って言うのは難しいね。
利用者の状態が軽いところから重いところ、あと精神系の疾患に特化してたりとかピンキリだよ。
介護老人保健施設
生活リハビリを中心とし、病院から退院してきた人の身体機能の維持向上を主として行う。
医師や看護師等の医療従事者の配置が多い。
原則として入居期間は3か月から6か月程度となっている。
施設の目的
病院からの在宅復帰を目指し、生活リハビリを行う。利用者がある程度、身の回りのことを自分でできるようにすることを目指す。
利用者の特徴
入居条件は要介護1以上で、症状が安定しており入院治療の必要がない人。
入院により一時的に身体機能の落ちた人がリハビリのために入居する傾向がある。
場合によっては在宅復帰が見込めずに長期の入居となっている人もいる。
介護系の施設としては医師や看護師が多く在籍しているのが特徴だね。だから、看護師が主導権を握っている場合も多いよ。
サービス付き高齢者向け住宅
民間企業が運営するバリアフリーの住宅。提供するサービスは基本的には安否確認と生活相談のみ。
介護が必要な場合は外部サービスを利用する。夜間は緊急通報で対応。
比較的料金が安い。状態の重度化が進むと退去を余儀なくされる場合がある。
施設の目的
高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることを実現する事を目指す。
利用者の特徴
入居条件は60歳以上の高齢者、介護が必要ないか軽度の介護のみ、認知症や感染症にかかっていない事。自分の事は自分でできる人が利用する傾向がある。
介護施設というよりは、バリアフリー化されて管理がしっかりしてるマンションとかアパートってイメージだね。業務が比較的楽だって声も多いよ。
グループホーム
それぞれの入居者の能力に応じて、料理や掃除といった役割を分担しながら暮らしていく。少人数規模で、認知症の人のみを受け入れている。
施設の目的
認知症の高齢者が家庭にできるだけ近い環境で、地域社会に溶け込んで⽣活する事を目指す。
利用者の特徴
入居の条件は65歳以上の高齢者で、要支援2から要介護5までのいずれかの認定を受けている事、集団生活を営むことに支障がない事、認知症の診断が下りている事。
比較的介護度の低い利用者が多い傾向にある。
認知症に特化した入居施設だね。いろいろな業務を利用者と一緒にやるのが特徴だね。中でも私が衝撃を受けたのは、ご飯を介護士が作るところが多いってところかな。施設介護としては珍しいね。
まとめ
ただし、病院は介護施設じゃないから今回は除外しておくねー。
それじゃ、今回のまとめ行ってみよう!
- 入居型の介護施設に共通する大きな特徴は、夜間の業務を行う夜勤があること。
- 入居型の介護施設は、特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、介護老人保健施、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームの5種類がある。
- それぞれの施設に特色があり、利用者の雰囲気も大きく変わってくる。
いかがだったでしょうか?
入居型の施設の種類や特色の違いはご理解いただけたでしょうか?
今回は介護士の目線から各入居型の施設について、さわり程度に解説しました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
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