新人介護職員必見!介護現場で起きやすいヒヤリハットの事例5選

現場で働いていると「ヒヤッ」としたり「ハッ」とした経験は誰にでもありますよね。

介護現場ではその「ヒヤリハット」が重要な役割を持っています。

なぜなら、ヒヤリハットを発見しその情報を現場で働く人が共有することで、事故を未然に防ぐことに繋がるからです。

今回は、実際に介護現場で起きやすいヒヤリハット事例を5つに厳選して紹介します。

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介護現場でのヒヤリハット事例5選

介護現場でのヒヤリハット事例を5つに厳選してご紹介します。

とくに事故のリスクが高い移乗介助と食事介助に絞って解説するので、参考にしてみてください。

移乗介助時のヒヤリハット

移乗介助時のヒヤリハットは3つです。

  • 移乗介助時に表皮剥離の恐れがある事例
  • 利用者の体調不良により事故リスクがある事例
  • 車いすに関連した転倒リスクがある事例

それぞれ順番に解説します。

移乗介助時に表皮剥離の恐れがある事例

移乗の介助量が多い方や皮膚が脆弱な方は移乗介助の際に、ベッドや車椅子にあたってしまうことで擦り傷ができやすい状態となっており注意が必要です。

移乗介助時に利用者の足が車椅子のフットレスト(足を乗せるプレート)にあたり擦り傷を負うリスクがあります。

実際に、そのような利用者の移乗介助を行う際には、事前にフットレストにカバーをつけたり、移乗の介助をする前に足元の位置を確認するなどの対策が必要です。

移乗介助の際は利用者に擦り傷を負わせない為の注意を考えるようにしましょう。

利用者の体調不良により事故リスクがある事例

利用者の昨晩の睡眠状態や本日の体調がどうかなどの事前情報を確認して、移乗介助を行う必要があります。

いつもより動作に対する協力が得られず、利用者がベッドから車椅子に移乗する際に尻餅をつきそうになるリスクがあります。

前日に睡眠不足で眠剤が残っている方は、普段より眠たいために介助者の指示が通らなかったり、体調が悪いといつものように身体が動かせないといった不調が起こるからです。

移乗介助に入る前には、前日の睡眠状態や本日の体調がどうかを確認してから対応するようにしましょう。

車いすに関連した転倒リスクがある事例

車椅子の利用が必要な人は、歩けない方や認知機能の低下がある方が多いため、事前に転倒対策が必要です。

例えば、近くに介助者が居ない時に、利用者がベッドから自分で立ちあがろうとすると、転倒のリスクがあります。

ベッドの近くに車椅子を置いたままにしていると、認知機能の低下がある方は自分で動いて乗ろうとされます。そのため、その場を離れるときは、車椅子を見えない場所に移動させておくなどの環境調節をする必要があります。

また、利用者がベッドから立ち上がれないように、ブレーキ付きのテーブルをベット前に設置しておくなどの環境調節もあります。

認知機能の低下がある方に対しては、事前に転倒対策を行いましょう。

食事介助時のヒヤリハット

食事介助時のヒヤリハット事例は2つです。

  • 嚥下機能の低下による誤嚥リスクがある事例
  • 同姓同名の利用者への誤薬リスクがある事例

それぞれ順番に解説します。

嚥下機能の低下による誤嚥リスクがある事例

利用者の嚥下状態を確認して食事介助に入る必要があります。

利用者の嚥下状態が少し悪くなっていると知らずに、いつものペースで食事介助を行っているとムセ込みが多くなり誤嚥する恐れがあります。

いつもより嚥下状態が悪かったり、ムセが多いと感じる時には、医師や看護師に確認後にトロミをつけるなど工夫や確認が必要です。

利用者の嚥下状態に応じて、誤嚥しないための工夫や食事介助前の事前確認を行い、介助に入るようにしましょう。

同姓同名の利用者への誤薬リスクがある事例

同姓同名の方が入所されている時には、服薬の渡し間違いに注意が必要です。

一人一人病態によって服薬の種類は違います。特に同姓同名の方に対して服薬を渡し間違える事は現場では起きやすいものです。

実際に現場では薬を渡す時に名前をフルネームで確認し、同姓同名の方がいる時は、ダブルチェックで他スタッフにもう一度服薬を確認して頂くなどミスが起きないように事前対策が必要です。

服薬を渡す前にフルネームでの名前の確認やダブルチェックを行い、服薬の渡し間違いに注意をしましょう。

 

介護現場でのヒヤリハットのまとめ  

今回は介護現場で置きやすいヒヤリハットの事例を5つに厳選してご紹介しました。

ヒヤリハットを1つでも多く発見し、現場のスタッフで情報を共有することで、未然に事故を防ぐ事が可能です。

1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハットが隠れていると言われています。

ヒヤリハットを1つでも多く発見し、現場のスタッフで情報を共有すれば重大事故を未然に防ぐ事が出来ます。

 

シン

介護福祉士として特別養護老人ホームに10年勤務。介護職としてフルタイムで働きながら、介護に関する情報発信を行っている。介護現場ではひとりひとりの個性を大切にする個別ケア、利用者の1日の生活を可視化して最適なケアの検討を行う24時間シートの導入を推進。現場目線の実態に即した情報発信を得意としている。

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