介護職は夜勤が多いと稼げると言われます。
しかし場合によっては夜勤に多く入っても、思ったような収入になっていない人がいるかもしれません。
ここでは夜勤手当の相場を提示し、実際の収入にどれくらいの影響があるのか解説します。
この記事を読むことで夜勤手当の高い職場を見つけ、効率的に収入アップできるようになります。
順番に解説しますので最後までお付き合いいただければ幸いです。
介護の夜勤手当について
夜勤手当とは夜勤業務を行うことにより発生する追加の報酬の事です。
月ごとに金額が決まっている基本給、資格手当、通勤手当、住宅手当などと違い、夜勤業務の回数に応じて夜勤手当の総額が決まります。
夜勤に入れば入るほど収入アップに繋がるのが夜勤手当の特徴です。
介護職員は基本給が低めの場合が多く、固定の給料や賞与は他の業種よりも少ない傾向があります。
そのため収入を多くしたい介護職は積極的に夜勤に入れるよう職場と交渉する場合が多いです。
ただし、夜勤は職場の正社員全員で順番に担当するので、一部の人だけ特別に多くする、または少なくするといったことはあまりありません。
いっぱい稼ぎたいからといって、あまりにも夜勤を多く希望するのはマナー違反となるので注意が必要です。
ショート夜勤とロング夜勤
夜勤にはショート夜勤とロング夜勤があります。
ショート夜勤は8時間勤務、ロング夜勤は16時間勤務です。
ショート夜勤は1日分の勤務で1回の夜勤となり、ロング夜勤は2日分の勤務で1回の夜勤となります。
介護施設により採用している夜勤が変わるので、夜勤の形態に関しては就職前に確認しておくと良いでしょう。
夜勤は勤務時間の差により業務内容や夜勤手当に差があります。
ショート夜勤とロング夜勤の違いをまとめてみたので参考にしてみてください。
ショート夜勤 | ロング夜勤 | |
勤務時間 | 8時間 | 16時間 |
業務内容の1例 | 利用者の就寝中のケア ~ 起床時のモーニングケア | 夕食前の準備から就寝までのイブニングケア ~ 起床から朝食提供後のケア |
夜勤手当 | やや少なめな場合が多い | やや多めな場合が多い |
休憩時間の1例 | 1時間 | 1時間~2時間 |
夜勤明けの扱い | 公休換算(翌日出勤の場合も) | 1勤務換算(翌日は原則公休) |
ショート夜勤は勤務時間が短く業務負担は少ないですが、夜勤手当は少なめで、夜勤明けでしっかり休めない可能性があります。
ロング夜勤は勤務時間が長いですが、夜勤手当が多めで、夜勤明けはしっかりと身体を休める傾向があります。
夜勤に関してはこちらの記事にまとめてあるので是非参考にしてみてください。
夜勤手当の相場
介護職の夜勤手当の相場は以下の通りです。
施設形態 | 平均額 | 最高額 | 最低額 |
特別養護老人ホーム | 6,400円 | 8,000円 | 5,000円 |
老人保健施設 | 7,740円 | 12,900円 | 5,000円 |
グループホーム | 5,386円 | 9,627円 | 4,000円 |
単独型短期入所 | 7,608円 | 10,600円 | 5,000円 |
小規模多機能型居宅介護 | 6,543円 | 10,600円 | 3,500円 |
参考:日本医療労働組合連合会 2020年介護施設夜勤実態調査結果
同じ施設形態でも事業所により夜勤手当の金額は変わります。
特別養護老人ホームのショート夜勤の手当は4000円程度の施設も多くありますし、グループホームの夜勤手当では2000円程度の施設もあるようです。
夜勤手当の相場や近隣施設の平均から大きく離れた金額を設定している施設もあります。
夜勤手当に疑問を持った場合は近くの施設と比較してみるのも良いでしょう。
夜勤手当の相場に影響する条件
夜勤手当の相場に影響を与える条件は3つあります。
- 運営する法人の規模や所在地
- 介護施設の業態
- 介護職の勤務形態
介護施設の法人が大きく、都市部に近い大規模な施設ほど夜勤手当は高くなる傾向にあります。
反対に、人口が少なく介護事業所の少ない地域では、夜勤手当が低くなる傾向にあるようです。
大規模な介護施設や重度の利用者の多い介護施設は夜勤手当が高い傾向にあります。
業務が大変な施設は、給料を多めにして職員確保を重視する場合が多いようです。
都市部の大規模な介護施設は夜勤手当も高い傾向にあります。
夜勤でバリバリ稼ぐつもりであれば、夜勤手当が高くなりやすい施設を中心に仕事を探してみると良いでしょう。
夜勤手当による収入への影響
夜勤手当は介護職の収入を大きく左右します。
基本の固定給に加えて、毎月まとまった金額が支払われるからです。
サラリーマンは残業代で収入を確保しているのに対し、介護職は夜勤手当で収入を確保しているといっても良いでしょう。
例えば毎月2万円前後の夜勤手当があれば、夜勤手当だけで年間24万円前後の収入になります。
年収を20万以上アップさせるのは大変ですが、夜勤を頑張るとすぐに年20万程度の収入に繋がるのが魅力です。
夜勤手当や夜勤の回数が多い場合はさらに収入アップが狙えます。
高い収入を目指すのであれば、夜勤手当の金額や夜勤に入れる回数はとても重要です。
特に具体的な夜勤の回数は求人票ではわからないので、介護施設に就職する際は面接で聞いてみるのも良いでしょう。
具体的な月収の例
各種金額 | |
基本給 | 184,000円 |
資格手当(介護福祉士) | 10,000円 |
家賃補助 | 20,000円 |
通勤手当 | 3,000円 |
夜勤手当(4000円×6回) | 24,000円 |
処遇改善手当 | 15,000円 |
合計(総支給) | 256,000円 |
まとめ
いかがだったでしょうか?
夜勤手当の相場や、夜勤手当の収入への影響についてご理解いただけたでしょうか?
- 夜勤手当は夜勤を行うたびに支給される手当
- 夜勤手当の相場は最低4,000円前後から最高10,000円前後
- 都市部の大規模な施設、重度の利用者の多い施設は夜勤手当が高い傾向
- 夜勤手当ありと夜勤手当なしでは年収ベースで数十万単位で収入が変わる
以上参考になればうれしいです。
介護施設の夜勤はハードなイメージがありますが、ハマる人にはハマる働き方です。
介護で高い収入を狙うのであれば、夜勤を頑張ってみると良いでしょう。
自分に合った働き方を見つけて、充実した介護職ライフを送っていただければ思います。
介護転職のススメ
介護の仕事で収入を上げるには転職が必須となります。
ひとつの事業所に長く勤めても、まとまった給料アップは望めないからです。
毎年1000円から3000円の昇給があったとしても、年収を50万円上げるには何十年もかかってしまいます。
しかし上手に転職を行えば、短期間でまとまった収入アップが可能です。
年収ベースで50万円程度の収入アップは現実的なラインとなります。
正社員の介護職であれば、年収400万円台も夢ではないでしょう。
- 勤続年数が3年を超えて介護スキルに自信がついた
- 介護資格を取得したのでキャリアアップしたい
- 今の職場ではできないことをやってみたい
- 介護の仕事は続けたいが収入に不満がある
- 自分に合った働き方で介護を続けたい
- ほかの施設形態の職場でも働いてみたい
- 正社員としてバリバリ働いて稼ぎたい
- 家庭の事情があるので融通の利く施設で働きたい
上記のどれかに当てはまるのであれば、転職活動の開始をおすすめします。
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ぜひ転職活動を通してこれからの生活や仕事について、見つめ直してみてください。
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